先日、藤原直哉氏の講演を聴きながら、
いつものように自分用にノートをとったものを記事にあげた。
実は、なんども首を傾げながら聞いていた。
いやいや、やはり、おかしいだろう。
2018年3月24日 藤原直哉 第30回NSP時局ならびに日本再生戦略講演会
17:30〜【中東について解説】
藤原氏が一貫して「戦争屋」と呼んでいるのは、
「国防省」ではなく「米国務省」のことである。
真に戦争をやらかすのは軍ではなく外交だというのだ。
そして、「戦争屋 国務省」に君臨してきたのは、
ヒラリーだと言っている。
「戦争屋」といえば、
イコールこれこそが世界の敵!というレッテルになるだろうが、
グローバリズムを守護するヒラリーもさることながら、
911を梃子にしたショックドクトリンでイラク戦争を強行したのは、
共和党ブッシュであるし、ラムズフェルト国防相ではないのか!
ヒラリー米国務省「戦争屋」配下の米軍を
中東から追い出したいとトランプも考えていて、
皆でISISを作った悪いヤツをやっつけようとしていて、
この正義をロシア、トルコなどが協力して行っている、
〜という藤原氏の論調。
いやいや、おかしい。
「みんなで寄ってたかって国務省傘下の米軍を
やっつけちゃおうってことでしょ。
ISISを作ったりなんかやってる奴は!」
藤原氏はこう言うが、
あまりにも現実とかけ離れている。
ISISの中枢はイラクのバアス党の残党であり、
ブッシュの間違ったイラク戦争がISISを生んだのだ。
ロシアがシリアで何をしているのか?
どれほどのシリアの民間人を殺しているのか?
実際にシリアの民間人を大虐殺しているのは、
アサド政権と、アサドを支援しているプーチンのロシアであり、
彼らこそ、中東でジェノサイドを行なっている。
中東の人道危機は、
ヒラリーの国務省が動かしている米軍とやらの問題ではない。
中東の最大最悪の「戦争屋」は、
アサド政権とロシアである。
多くの現地レポートが伝えている通りの地獄だ。
そして、シリアの東グータは、
現在も、ロシアから筆舌に尽くし難いほどの
凄まじい空爆を受けているが、
東グータは、2013年にはアサド政権から化学兵器攻撃を受けて
恐ろしいダメージを負った。
ところが、藤原氏は、(19:45〜)
「ロシアがシリアの反政府勢力の拠点の東グーダを攻めたら、
反政府勢力が持っている毒ガス製造装置が出て来たんです。
毒ガス製造装置が!
やっぱり、あいつらやってたんだな!」と言っている!
何をか言わんや!である。
化学兵器を使ったのは、アサド、あるいはロシアだろう!
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(22:30〜)
「そういうアメリカの戦争屋の騙しにあってさ、
滅びちゃったのがイラクのフセインでしょ。
リビアのカダフィでしょ。
だから油断しないと思いますよ金正恩だって。」
「カダフィやフセインが騙されてさ、
ま、フセインの方は核兵器もってたんだけどね。」
フセインが核兵器をもっていた?
そんな話、ないでしょう?
たしかに、後にイラクは化学兵器を保有していたことが判った。
イラクに駐留している米軍が化学兵器を発見し、
それにより負傷した米兵がいたにもかかわらず、
米政府は、これを隠蔽していたことが報道されている。
イラクの化学兵器の製造に欧米企業が
関与している可能性があったことや、
アメリカはフセイン政権末期の製造計画を指摘していたが、
製造時期が古くむ関係であることが、
不都合だったからだ。
https://www.cnn.co.jp/usa/35055241.html
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藤原直哉氏の話の変な点「フセインは核を持っていた」「東グーダ反政府側が毒ガスをもっていた」
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