鳩山友紀夫(由紀夫)Yukio Hatoyama@hatoyamayukio 3月21日
中国が和平提案を示し習近平主席がプーチンと会談をしている時、岸田首相はゼレンスキーに会いに行くと言う。
G7で自分だけ行ってないかららしいが、自分も欲しいという子供じゃあるまいし。
世界は和平に向けて動き始め出した。
単にウクライナを支援しますではなく、戦争終結の和平提案を出すべき時だ。
岸田首相がウクライナ訪問 ゼレンスキー大統領と連携拡大を表明
BBC News Japan 2023/03/22
日本の岸田文雄首相は21日、ウクライナを訪問し、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した。その後の共同記者会見で岸田首相は、殺傷能力のない装備品などを供与すると表明。一方のゼレンスキー大統領は、5月の主要7カ国(G7)広島サミットにオンラインで参加することを明らかにした。
昨年2月にロシアがウクライナ侵攻を開始して以来、首相がウクライナを訪れるのは初めて。
岸田首相は訪問先のインドからまずポーランドへ向かい、そこから列車でウクライナ入りした。キーウには現地時間の昼(日本時間21日夜)に到着した。
岸田氏はキーウに到着後、近郊のブチャへ移動し、集団埋葬地を訪れて花を手向けた。ブチャは昨年2月末の侵攻開始から間もなく、ロシア軍に占領された。4月初めまでにロシア軍が撤退した後、市街地で多数の民間人が殺害されているのが発見された。
ウクライナ当局や現地住民によると、ブチャでロシア軍は数百人の住民を殺害したとされる。
現地を訪れた岸田首相は、「残虐な行為に対して強い憤りを感じる。(中略)日本国民を代表して心からお悔やみを申し上げ、お見舞いを申し上げる」と述べた。
この後、岸田首相はゼレンスキー大統領と会談。「特別なグローバル・パートナーシップに関する共同声明」に署名した。ゼレンスキー大統領は、「この文書は、我々が共に守る価値観と、まだ実現されていない私たちの願望の両方を反映している」と説明した。
日本政府は開戦当初からウクライナを支持し、主要7カ国(G7)の他の国と同様、ロシアに経済制裁を科してきた。日本は今年G7議長国で、今年5月には広島でG7サミットを主催する。これまで岸田首相はG7首脳で1人だけ、開戦後のウクライナを訪れていなかった。
22:56〜孫崎享先生(ウクライナ戦争について)
一年くらい経った今日、ではアメリカは、全面的に支援をしていくか?というと、
アメリカ国内の変化がかなり顕著に出てきたわけです。
まず見ていただきたいのは、一番大きいのは共和党の動向なんですけれども。
PEWという世論調査で、「ウクライナ支援がどうか?」ってことを聞いたんですね。

戦争が始まった2022年の3月は、「あまりに大きい」というのは全体では7%だったんですね。
それが今年の1月で26%になったわけです。

それよりも劇的なのは、共和党の支持者なんですね。
「あまりに大きい」というのは、2022年の3月は9%だったんです。
ところが、今、40%にいってるんですね、1月には。
で、「妥当である」が24%ですから、もう、「あまりにも大きい」というのが共和党の中心になってしまった。…というのが一つ。
じゃあこれでもって何が起こるかというと、共和党は、今日、議会の下院を占めてます。
で、下院は、「予算の先議権」をもち、最初に予算を議論して決めるのが下院ですから、下院が、”ウクライナの支援を縮小”します。そういうことになります。

もう一つ、これもまた日本の多くの人にとっては、驚きの数字だと思うんですけれども。
ごく最近、2月ぐらいに出てきた数字ですけれども。
「ウクライナ、ロシア間の紛争でどちら側につくべきか?」という調査をしたんですね。
アメリカの成人全体を見ると、「ウクライナ側につくべきだ」というのが51%なんですけれども、「どちらでもない」というのが33%いるんですね、もう。
じゃあ、共和党を見るとどうなるのか?
「ウクライナ側につくべきだ」というのが45%。
「どちらでもない」というのが47%なの。
※鳩山さん:民主党支持者(ウクライナにつくべきが70%)…日本は、そんな感じだね。
どちらかというとね。
そうそう。 そうなんです!ええ!
だから結局今のメディアというのは、…アメリカの大手メディアというのは民主党支持ですから。
その民主党支持のメディアが報道を日本で流しているから、この数字が出るんですけども。
共和党の人は、もう、「どちらでもない」と。
それで、この延長線上に、これからどうなるかと言いますと、政治的には、「大統領選挙」を迎えます。
大統領選挙を迎えて、トランプは、「私が大統領だったら、こんなウクライナ戦争なんか起こらない」と言っているわけです。
で、その通りで、トランプが大統領だったら、NATOのウクライナ拡大というのを許しませんから、だから、戦争は起こらなかったんですね。
ということで、トランプは、「私が大統領だったらウクライナ戦争は起こらなかった。そして、大統領に就任したら、1日目からウクライナ戦争はやめてみせる」とこう言っているわけですね。
※鳩山さん:トランプが最近動画を出してましてね。5〜6分の動画なんですけど、
その中で言っているのが、「ウクライナでの代理戦争が続けば、
世界規模の戦争に発展する危険性がある。」と。
「外交政策の”ロシアが最大の脅威だ” というのはデマだ。
脅威は国内にある。私たちは永遠に終わらない戦争へと引き込む
グローバリストとネオコン、そしてディープステート、これの完全解体と
NATOの目的と使命の見直しが必要だ」と言ってるんですよ。
これはどうですか?
いやいや、まさに、そうですよね。
ところが、問題は、もっと共和党のところが深刻なのが、今、共和党で大統領選挙で次の候補はどうなるか?っていうと、40%はトランプでリードしているわけですね。
これを、”犯罪(者)”にして辞めさせようとするのが民主党の流れなんですけど。
それでトランプは、「ひょっとしたらオレは捕まるかもしれない」ということを言い始めている。
だから、かなり緊迫してるんですけど。
そこで、トランプの次に、ロン・デサンティスがいるんですね。フロリダの知事。
彼が、今、それを言い始めたんです。
「ウクライナはアメリカの安全保障にとって重大な問題ではない」と。
英語では、”vital(致命的な)” 。「バイタルではない」と。
同じく「我々は自分の国内に、”メキシコとの国境の問題”であるとか、さまざまな安全保障上の問題を抱えている。そういうものを考えれば、ウクライナなんていうのは、アメリカ人にとって ”バイタル" な問題ではないんだ」と。
※鳩山さん:そうすると、大統領選挙が来年にありますけど。
もし、共和党側が勝ったら…
そこまで(ウクライナ戦争が)続いているかどうかは別として、
ウクライナ戦争は終わるんですか?
終わるんです!
アメリカの内政の方に行くんですけど…、一時期はトランプを追い落とすために、「デサンテス!デサンテス!」と言ってたんです、アメリカのメディアは。
ところが、そのデサンテスが「もうウクライナなんかどうでもいいじゃないか」みたいなことを言い始めたんで、彼を応援するのをちょっと躊躇しているというような状況で。
共和党の中からは、「戦争を継続しろ」というような人は、ちょっと出そうにもないんです。
そのような状況になると、大統領選挙というのは、今、非常に拮抗してますから、ちょっとでもマイナスの政策というのを持っていると、非常に深刻に負ける可能性があるので、民主党の方も変えざるを得ないという雰囲気になっているかもしれない。
ということで、それを背景に…
民主党が下院で勢力を持っていた去年の12月までの法案では、今年の8月までお金が行くんですね。
8月以降のお金の行き方というのは、共和党主導の下院がやりますから、「必ず、減る」んです。
必ず減るんです!
ということは、今年の8月以降、「アメリカの武器の供与は減る」んです。
そうすると、どうなるかというと…
そんなことは、ヨーロッパの人は見てるわけですね。
ヨーロッパは見てるから、「ロシアが東南部を圧えた形で、戦争はいつか終わるだろう」と。
と思うと、基本的には「ヨーロッパの半分はロシアが主導、片方が西側」になるけれども、「ロシアが主導という形が残る」健康的な問題がなければ「プーチンは大統領に残る」と。
「これと敵対して行っていいのか?」と。
それで何が起こったかというと…
今年の8月までヨーロッパの戦車を持って行区ことを考えてたんですね。
ヨーロッパのドイツ製のレオパードを持っていくということを考えていて、真っ先にフィンランドがロシアとの国境を接してますから、”ロシア憎し”みたいな感情を持つ人もいて、「70台レオパードをウクライナに送る」ということを去年の戦争勃発の時に言ったんですね。
ところが、一台も行ってないんですよ!戦闘用のものは行ってないの。
ちょっと周りを整備するような戦車的なものは行ったんだけども、戦う戦車は一台も行ってないの。
ということは、もう、ロシアが勝つという形で、ロシアの主張が通った形で戦争が終わったら、もう、「自分たちのところに圧力が全部くる」と。
ということを思ってもう(ウクライナへの戦車の供給は)止めたんです。
スペインであるとか色んなところもやめてます。
で、その中で、唯一、「ロシアと対抗していこう」というポジションをとっているのは、ポーランドと、スロベニアなんですね。
まあ、これが戦車を送るということをちょっと言ってるんですけども。
それから、ウクライナは「戦闘機が欲しい」ということを言っているわけです。
ところが、アメリカですら戦闘機を出すのを嫌がっているわけですね。
「F16ください。F16ください」と言ってるんだけども、アメリカは出さない。
代わりにミグ29をスロベニアとポーランドが持っているものを渡すということを言ってるんですね。 (中略)
「仮に(ロシアが)負けるというところまで追い込んだら、ロシアは核兵器を使う可能性が充分にある」と。そういうことになると、「いったん核兵器を使うと、どこまで行くか分からない」ということだから、発言しているのが、アメリカの統合参謀本部議長のミリー(マーク・ミリー)なんですね。
「ウクライナは取るべきものを取ったから、この辺で止めたらどうか?」というのを去年末に言ってるんですね。
(中略)
いかに日本の世論が世界の世論とかけ離れているか、ということですね。
最近、日経新聞が、中国の軍事科学院かなんかがやった調査によれば、「今年の8月までにウクライナは勝てない」という調査報告を出しました。
そういうことからいうと、本当に世界は「もう、ウクライナは勝てない」という前提で動き始めていると思います。
「ウクライナの東南部をウクライナが取り戻すということはあり得ないという形で終わる」と。
(以下略)