Quantcast
Channel: ☆Dancing the Dream ☆
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4771

【革命を起こすレシピ❶金❷メディア❸テクニック】只今、米国は世界のメディアコントロールに成功

$
0
0
ロシアが国連に報告書
「ウクライナ当局が住民を大量虐殺している」


「ウクライナ当局が大量虐殺」ロシアが国連に報告書(2022年2月19日)


オリバー・ストーン監督作
ドキュメンタリー映画
『Ukraine on fire』(2016)



1:11:35〜
ウクライナ当局による東部住民の迫害・虐殺
2014年春、ウクライナ東部で、キエフ政権(ドネツク出身のヤヌコービッチが不当に失脚)に対する抗議デモが活発になってきました。この地域は地理的にも文化的にもロシアに近い人々を擁しています。
新政府の極右的な傾向によりネオナショナリズムが自分達の土地に持ち込まれるのを恐れたのです。
ウクライナでは、ロシア語を主要な言語として認める事を躊躇していました。
ロシア語を第二言語とすることはヤヌコービッチ大統領の選挙公約の一つでした。
2012年ヤヌコービッチ政権は、ロシア語系住民が多数を占めるウクライナ東部と南部でロシア語を第二公用語とする法律を成立させました。
ウクライナの民族主義グループ(過激派、ネオナチ)は、この法律に反対する大規模な抗議行動を開始しました。
政権交代(ヤヌコービッチの不当な失脚=議会の3分の2の賛成票なし憲法違反)の翌日の14年2月23日、新政権は公用語としてロシア語を無効化する事を議会で決定しました。この決定はのちにトゥルチノフ大統領代行によって拒否されましたが、それでも強力なメッセージとなりました。
これはロシア語を話す街の人々を驚かせました。人々は街頭で反対意見を表明しました。
それに対して、親マイダン派(民族主義者/極右過激派/ネオナチ)もデモを始めました。
両者が顔を合わせると、常に緊張が走り、やがて悲劇につながりました。

ドネツク、3月13日〜キエフの新政権に抗議する親ロシア派のデモ行進で衝突が起こり、1人が死亡、50人以上が負傷しました。
4月6日、ウクライナ東部で、クリミアで起こされたシナリオが再び始まりました。デモ隊が政府の建物を占拠しました。そして、翌日の4月7日、ドネツク人民共和国を宣言したのです。
キエフは、これに対し、ウクライナ東部への反テロ作戦の開始を発表しました。
その頃、国際メディアは、「ロシアがウクライナに侵攻する」と騒いでいました。
しかし、これらの強い言葉はメディアの中だけで、ウクライナ当局は戦争のような状況を発表していません。
なぜでしょうか? 「IMFは戦争が続いている国には資金を提供できない」(14.6.22)とポロシェンコ大統領は述べていました。
ウクライナにはすでに多くの資金が投入されており、中途半端な状態でやめることができません。
(ヌーランド国務次官補・当時)「私たちは、これらの目的達成のために、ウクライナを支援する50億ドル以上を投資しています」
ヴィタリイ・ザハルチェンコ元内務大臣)「そのお金でどんな民主主義が成立したのでしょうか?どのような手順で成立させたのでしょうか?いまドンパスの街で、武力によって成立させようとしていることとと同じではないでしょうか?」
もちろん資金も必要だし、詐欺行為も続けなければなりません。
ますます血が流され死体が積み上がるのです。
(ヤヌコービッチ元大統領)「自国民に戦争を仕掛けたトゥルチノフ氏の責任は重大です。彼はドンバスに軍隊を送り込みました。」
世界は、キエフの新しい民主主義を歓迎することに忙しく、国内で実際に何が起こっているのか気づいていないかのようです。

14年1月上旬、オデッサ市で反マイダン運動が起こります。
デモ隊は、労働組合会館の前にキャンプを張りました。この建物は、のちに大虐殺のモニュメントになるのです。
ウクライナ東部で、反マイダン運動がどんどん活発になる中、多くのオデッサの人々も参加するようになりました。
この反乱はなんとしても即座に鎮圧しなければならないのですが、軍のコストはとても高いのです。
14年5月2日、オデッサ市内中心部で行われたサッカー試合に多くのファンが集まりました。
驚いたことにその中にマイダン自警団や各地から過激派組織のメンバーが沢山集まっていたのです。
フェイスマスクをつけて民族主義的な言葉を叫ぶこれらの集団は街の中心部で騒動を起こし、反マイダンのテントまで行進し、攻撃しました。
反マイダンのデモ隊は、労働組合会館に避難しましたが、それは「罠」でした。
マイダンサポーターらは火炎瓶を投げ込みはじめ、建物は炎に包まれました。
人々はその中で焼死、また、逃れようと窓から飛び降りました。
消防署は1マイルも離れていないのに、到着するのに約30分もかかったのです。
この忌まわしい出来事の数日前に、マイダンのメッセンジャー、アンドレイ・パルビイがオデッサに来ていたのです。
(以下略〜 
 ※その後15年5月、オデッサ州の州知事に、親米のミヘイル・サアカシュヴィリ(グルジアのバラ革命の指導的活動をしていたユダヤ系グルジア人)が就く。)

ウクライナ東部住民が求める「自決権」
クリミア
2014年3月16日にクリミア(言語はロシア語が84%)で実施された住民投票で、ロシアの連邦構成主体としてロシアに統合するか、以前の憲法を復活させて自治権を強化した上でウクライナに留まるかが問われた。住民投票の結果、ロシアへの帰属を求めてウクライナから独立することを承認する票が多数(発表によれば80%を超える有効投票数の95%以上)に達した。
ドネツク ルガンスク
2014年4月7日、親ロシア派のデモ隊がドネツィク州議会を占領し、「人民ソビエト」と呼ばれる会議を行った。その後、「ドネツク人民共和国」建国を宣言した。
同年5月16日、アレクサンドル・ボロダイ(英語版)が首相に就任。7月18日にはデニス・プシーリン(英語版)最高会議幹部会議長が「別の仕事に就く」ことを理由に辞任を表明している。
同年5月24日、ルガンスク人民共和国と共に連邦国家「ノヴォロシア人民共和国連邦」の結成を宣言した。


孫崎享先生・最新語録 IWJインタビュー2022.3.3
〜ロシアの一番大きい問題は、ウクライナの東部。東部の独立。
プーチンは、当然ながら「自決権」という事を言っている。
国連憲章の第一条、それから、人権宣言、これを引用しながら、その地域の自決権があると繰り返し言っている。
ブーチンの言っていることは正しいと思います。
ところが、中国にとって「自決権」というと、台湾の自決権の問題がある。
いかに中国が全体が中国のものだ(「国家の一体」)と言ったって、ある地域の人たちが”この地域は自決権がある”と主張すれば、そちらの方が国際的には認められるわけだから。
そういう意味で、中国は「台湾の問題」と「東部ウクライナの問題」が根本的に180度違うということを抱えていたのだけれども、アメリカと対決するということで、中国とロシアは北京オリンピックの時に、一応、手を結んだ。(共同声明を出した
領土問題に対する扱いは180度違うのだけれども、共同声明にそれを併記して発表したと。
しかし、それはロシアがキエフの方にまで軍事侵攻する前のことだった。
多くの人たちは、キエフにまで侵攻することはないだろうと考えた。
中国もそこまではないということを前提に華報道官も話していた。
せいぜい東部を守るということだろうと。
しかし、キエフに侵攻しアメリカと対峙する、しかもウクライナが武器の提供を受けて「西側全体 対 ロシア」という構図になることまでは、中国も予想しなかった。
多くの人は予想していなかったんですよね。ところが、起こってしまった。
その後どうなったかというと、ここがアメリカの凄いところで、もう全世界のメディアをコントロールしてしまった。
それで、「悪い奴はロシア」というのが、世界の世論になってしまった。
この状況を見て、中国は、ロシア側にいるということになると自分達が攻撃されると。
だから、ロシアとの距離を置くという方向に変わった。
(その兆候が)一番明確なのは、国連の中国大使が「我々の想定以上の事態になった」と演説しているんですよね。
世界の世論まですっかりコントロールされた中でロシア側に付いたと見られるのは、これはちょっと不味いということで、表向きの発言は、これから変えていくと思います。〜

※リチャード・ハーツ外交問題評議会会長 2022.2.27
「ロシアの核戦力が警戒体制に入ってことで、戦争は新たな危険な局面を迎えている。
 これまでプーチンが優勢になるリスクに焦点が当たっていたが、
 これからはプーチンが失敗するリスクにも向き合わねばならない。
 サイバー攻撃、NATOへの攻撃、核兵器の使用など、
 エスカレーションが起きる可能性を否定できない。」

〜(ロシアを追い込んで)「アメリカの方が」、その(核兵器の使用の)可能性が強くなったということ。〜

※バイデン大統領 一般教書演説 2022.3.1.
「プーチンはかつてないほど孤立している」
「米軍はウクライナに派遣しない」
「西側諸国の統一を長い時間をかけて準備した」

〜それ(西側諸国の統一を長い時間をかけて準備した)が多くの人になぜ分かりにくいかというと、一時期、トランプが入ったから。
トランプは全然そういう流れに入らないから、多くの人には、14年(ユーロマイダン)からずっと継続しているという意識がなかった。
だけど、トランプのところを外してくっつけると、続いていた。
(トランプがいなくなって、ヌーランドなどが戻ってきて)あっという間に、13年、14年体制に戻った。〜

〜いま言えることは、いまアメリカは共和党と民主党が完全に対立していて、民主党の言うことは共和党がダメ!と言う。
そういうなかで、どこまでウクライナ問題がバイデンの支持率に影響を与えるか?
平均の支持率は40%。これが下がってくると、ロシアに対する厳しい政策は続けられない。〜

〜もうひとつ、今後の展開にとって大きいのは、キエフがどうなるか?ですよね。
ロシアがなぜ(本格的に)攻撃しないかというと、ロシアは「食料や燃料が充分に届かないから動けないんだ」と言っているのだけれど、本当にそうなのかというのは、私はまだクエスチョンマークです。
なぜそう思っているかと言うと、キエフを攻撃しようと思うと、ロケットやミサイルで攻撃できる。なにも戦車が行かなくてもよい。できるけれどもミサイルの発射というのはほとんどやっていない。テレビ塔の破壊くらいでこれも砲撃。
となると、意識的にまだやっていないのだと思うんです。
私の感じでは、(象徴的に)テレビ塔を破壊などをして「(一般市民に)とりあえず出ていけ」(とりあえず一般市民を避難させて関係者だけ残す)と。
人々が出て行った後に、本格攻撃を行おうとしているのではないかと思うんですよ。
一般市民のいるところで戦争をするというのは国際的な非難が大きく出てくるから。
「一般市民は避難しろ」というメッセージは、いまウクライナ市民に伝わり始めていますよね。物凄く逃げているわけですから。
それが終わった時に、キエフの問題が出てくるんじゃないかと。

〜仮にキエフが陥落してしまったら、また違った感じになってくるんですよ。
キエフを本格攻撃しないから、ロシアが苦戦しているというイメージがあるのだけれど、これを陥落したらまた違う。
その動向がどうなるか、かなり重要な役割をキエフが握っている。〜

〜(バイデンが自慢するようにネオコンの長い間の工作が功を奏している。世論が戦争に心を痛めるのも当然だが、前提となる情報を与えられていなかった)例えば、ドンバスはどうなっているかということを知らないからね。
ドンバスの問題であるとか、核の問題であるとか、ロシア側にとってもこれまでの流れから言って、もし私がプーチンであったとしたら、決して自分が間違っているとは思わないと思います。〜

〜プーチンは孤立していると言うけれど、安全保障関係者から孤立しているとは私は思いませんよ。
現在はロシア住民の支持率は半々。半々ということは、生活が苦しくなると、アメリカも同じで下がる可能性がありますからね。
ただし安全保障関係者がプーチンを批判することはないと思います。
それはロシアにとって、「核の優位をアメリカに渡すこと」だから、それはダメだということは共有されると思います。
実は、2005年位に、アメリカは「北朝鮮と中国に核を使って良い」ということを決めているんですよね。
だけど、「北朝鮮と中国は(核を)撃ってきてくれない」から。
ところが、今回は、アメリカは「ロシアが反撃能力はあっても、我々は短距離中距離ミサイルで先制攻撃をする」と。
「それをやられても、お前らは何もできないだろう?
(ここまでやってきたのはアメリカだからICBM(大陸間弾道ミサイル)をぶっ飛ばしますよとは言えないだろう?)」と。
アメリカは、こういう態度ですからね。〜

〜本来的にアメリカが対峙しないといけないのは中国なんですよ。
仮にアメリカがロシアとの関係で、「核で優位に立つ」ということになったとしても、それがアメリカ全体にどんなプラスになるのか?
それは専門家の間で我々は核の有意は確保したという満足感が出てくるかもしれないけど、アメリカの国際社会における地位からいうと、そんなに大きい変化はないんですよ。
ところが、中国との間は、これから劇的に変わってきます。私も本に「アメリカは中国に負ける」と書いたけれども、後10年経ったらもっと酷いことになるからね。
いまはアメリカは、ロシアに関わる時ではないんですよ。本来は。
(これは長い目で見れば、戦術的な勝利かもしれないけれど、戦略的勝利ではない?)そういうこと。
時間軸から見ると、中国という主敵に対峙する事をしばらく外れていくわけだから。
対露戦術では成功したかもしれないけれども、ひょっとしたら、グローバル戦略では負けるかもしれない。〜


国連総会、ロシアのウクライナ侵攻を非難
2022.03.03 Thu posted at 07:34 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35184335.html

(CNN) 国連総会は2日、ロシアによるウクライナ侵攻を非難する決議案を圧倒的多数で採択した。世界が警鐘を鳴らしてロシアを非難する形となった。
投票結果は賛成141カ国、反対5カ国、棄権35カ国。この結果が議場のスクリーンに表示されると、珍しく起立しての拍手が起こった。
投票結果に拘束力はないものの、世界で一定の政治的重みを持つといえる。ただ、ロシアの軍事侵略に変化を迫る効果があるかは疑念が残る。
決議ではまた、ロシアに対し「国際的に認められた国境内側のウクライナ領土から即時かつ完全、無条件に撤退する」ことを要求した。
採決前にはウクライナのキスリツァ国連大使が場内から異例の拍手を受ける場面もあった。
国連のグテーレス事務総長は採決直後に決議案の採択を称賛。「国連総会のメッセージは明瞭だ。今すぐウクライナでの敵対行為をやめよ。銃声を静めよ。対話と外交への扉を開け」と述べ、ウクライナの領土的一体性と主権を国連憲章に則して尊重する必要性を訴えた。
さらに「我々には一刻の猶予もない。紛争の過酷な影響は明白だ」とした上で、「ウクライナ国民にとって現状は悪いものだが、これがもっと大幅に悪化する恐れがある。刻々とそのときが近づく様はまるで時限爆弾のようだ」とした。


中国外交部、ウクライナ情勢の質問に回答 対話や協議による解決求める
2022年2月25日 10:15 発信地:中国 [ 中国 中国・台湾 ]
新華社 weibo AFPBBNews

【2月25日 Xinhua News】中国外交部の華春瑩(Hua Chunying)報道官は23日の定例記者会見で、ウクライナ情勢に関する質問に答えた
 華報道官は記者から「中国はウクライナ問題の解決に向け、どのような役割を果たしているのか」との質問を受け、次のように答えた。

 地域紛争問題では、中国は一貫して和平交渉を促し、平和的解決を推進するために建設的役割を果たしている。ウクライナ問題では、米国がこのところ、ウクライナに絶えず武器を輸送して緊張を高め、パニックを生み出し、戦争を吹聴しているのとは対照的に、中国は常に各国に対し、互いの安全保障の合理的懸念を尊重、重視し、交渉と協議を通じて問題を解決し、地域の平和と安定を共に守るよう呼びかけている。習近平(Xi Jinping)主席は16日、フランスのマクロン大統領と電話会談した際、関係各国が政治的解決の大きな方向性を堅持し、「ノルマンディー・フォーマット」を含む多国間プラットフォームを十分活用し、対話や協議を通じてウクライナ問題の全面的解決を図るべきだと強調した。王毅(Wang Yi)国務委員兼外交部長はこのほど、ミュンヘン安全保障会議にオンラインで出席した際に、各国がひたすら緊張を高め、パニックを生み出し、戦争を吹聴するのではなく、責任を確実に果たし、平和のために努力すべきだと強調した。

 問題の鍵は、現在のウクライナの緊張を引き起こした張本人の米国が、危機の中でどのような役を演じ、どのような役割を果たすのかにある。火に油を注ぐ一方で、消火が不十分だと人を責めるのは無責任で、不道徳だ。

 華報道官は記者から「米国や欧州連合(EU)、英国など多くの国や機関が、ロシアがウクライナに取った行動について、新たな対ロ制裁を発表した。中国はロシアに制裁を科すのか」との質問を受け、次のように述べた。

 あなたは明らかに中国政府の政策に対する基本的理解が欠如している。中国は一貫して、制裁が問題解決の根本的かつ有効な手段ではないと考えている。中国は違法で一方的ないかなる制裁にも一貫して反対している。

 米財政省が発表したデータでは、米国が科した制裁数は過去20年間で10倍増えた。前大統領の任期中の制裁は3800件に達し、1日平均3回「制裁のこん棒」を振りかざしていたことになる。2011年以降、米国の対ロ制裁は100回を超えている。しかし、米国の制裁で問題が解決しただろうか。世界が米国の制裁で良くなったのか。ウクライナ問題が米国の対ロ制裁で自然に解決するだろうか。欧州の安全が米国の対ロ制裁でさらに保障されるだろうか。やはり対話や協議を通じて問題を解決するために努力すべきではないだろうか。関係者が真摯に考えるよう求める。

 指摘したい点は、米国などの一部の国による違法かつ一方的な制裁が関係国の経済と人民生活に深刻な困難をもたらしていることだ。米国はウクライナ問題と対ロ関係の処理に際し、中国や他の各方面の正当な権益を損ねてはならない。

 華報道官は記者から「一部米メディアは中国のウクライナ問題における態度や立場が、中国が一貫して堅持する国家主権と領土保全を尊重する原則と矛盾していると見ている。こうした見方に同意するか」との質問を受け、次のように答えた。

 ウクライナ問題における中国の立場は一貫して変わっていない。中国の態度は、われわれが終始堅持している対話や協議による地域紛争問題解決の立場と合致している。中国は常に客観性と公正を堅持し、平和と正義の側に立ち、事の是非に照らして自らの立場を決定し、各国が国連憲章の趣旨と原則に基づいて国際紛争を平和的に解決するよう主張している。一部の者はウクライナ問題における中国の立場が国家主権と領土保全を尊重する原則に反していると非難しているが、これは下心があるのか、故意にわい曲、誤解しているかのどちらかだ。

 何事も道理を重んじるべきで、何事にも因果関係はある。ウクライナ問題には複雑な歴史的経緯があり、情勢の変化が今日の結果に至るまでに、さまざまな要因が作用してきた。正しく客観的に認識し、理性的で平和的な解決案を探ろうと考えるなら、ウクライナ問題の経緯を理解し、平等と相互尊重に基づき、互いの安全保障の合理的懸念を適切に解決する必要がある。一部の国はよく考えてみるべきだ。米国がロシアとの合意に背き、北大西洋条約機構(NATO)の拡大を5回も繰り返し、ロシアの目の前まで迫り、先進攻撃的戦略兵器を大量配備した時、大国を窮地に追い込むと結果がどうなるかを考えたことはなかったのか。

 現在の情勢の下、ウクライナ問題の平和的解決の扉はまだ完全には閉ざされてはいない。われわれは関係当事者が冷静さと理性を保ち、国連憲章の原則に基づき、交渉を通じて平和的に解決するために尽力することを希望する。中国は引き続き自らの方法で平和的交渉を促し、外交努力による解決を図る全ての努力を歓迎、奨励する。

 華報道官は記者から「バイデン米大統領が演説の中でウクライナに対するロシアの行動を『侵略の始まり』とした。われわれはセルビアのブチッチ大統領がウクライナの大統領に、まず米英などによるセルビアへの侵略行為を非難するよう提案したことにも留意している。これについてコメントは」との質問を受け、次のように述べた。

 ウクライナ問題には複雑な歴史的背景と経緯があり、今日の状態に至ったのはさまざまな要因が共に作用した結果だ。私はロシアがウクライナに対し、戦争を仕掛けるつもりはないと繰り返し表明し、ウクライナのNATO加盟問題について米国など関係方面と話し合う用意があると繰り返し強調したことに留意している。

 指摘すべき点は「安全保障の不可分性」の原則が1975年の「ヘルシンキ最終議定書」前文、1990年の「新欧州のためのパリ憲章」、1997年の「ロシア・NATO基本文書」、1999年に欧州安全保障協力機構がイスタンブールで採択した「欧州安全保障憲章」、2011年の「ロ米新戦略兵器削減条約」前文などに明記されたが、米国は明らかに約束を守っていないということだ。欧州安全保障構想について、ロシアが対話を提案したことにも米国は歩み寄っていない。

 中国は、各国の安全保障が共同、協力、持続可能なものであるべきで、いかなる国やグループもいわゆる安全保障上の利益の最大化を求めたりすべきでなく、ロシアの合理的な安全保障上の懸念が重視され、解決されるべきだと一貫して考えている。私はウクライナがNATO加盟を拒否し、中立を保つことが問題解決の最善の方法になるとプーチン大統領が述べたとの報道に留意している。ウクライナや米国など関係方面も戦争に突入する意思はないと表明している。これは平和的解決にまだ望みがあることを示している。まいた種は刈らなければならない。われわれは各国が自制と冷静さを保ち、安全保障の不可分性の原則実行の重要性を認識し、対話の扉を閉ざさず、交渉によって事態の緩和に尽力し、意見の相違を解消し、平和を共に守るよう希望する。

 あなたはブチッチ大統領の発言について取り上げた。他国の主権と領土保全を尊重する問題でダブルスタンダードがあってはならないと考える人が少なくないことにも留意している。多くの人が米国に問いたいと思っている。米国をはじめとするNATOがベオグラードを爆撃した際、ユーゴスラビアの主権と領土保全を尊重しただろうか。米国がありもしない罪でバグダッドを軍事攻撃した際、イラクの主権と領土保全を尊重しただろうか。米軍の無人機がカブールなどで罪のない人たちを無差別に殺害した際、アフガニスタンの主権と領土保全を尊重しただろうか。米国が世界各地で「カラー革命」を扇動、策動し、他国の内政に干渉した際、他国の主権と領土保全を尊重しただろうか。米国がこの問題に厳粛かつ真摯に向き合い、ダブルスタンダードをやめるよう希望する。

 華報道官は記者から「中国は新ミンスク合意がウクライナ情勢を解決する唯一の道だと表明したが、プーチン大統領は新ミンスク合意はもはや存在しないと述べた。これについてコメントは」との質問を受け、次のように答えた。

 ウクライナ問題が今日の状態に至ったのはさまざまな要因が共に作用した結果で、その中で新ミンスク合意がいつまでも効果的に実行されなかったことも密接に関係している。情勢が今日の状態に至っても、われわれは依然として、各国が自制を保ち、対話と協議を通じて事態を緩和し、情勢のさらなるエスカレートを避けるよう希望する。(c)Xinhua News/AFPBB News

Viewing all articles
Browse latest Browse all 4771

Latest Images

Trending Articles

<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>