なぜ日本はPCR検査拡充をしないのか?
厚労省の医系技官が、公衆衛生ムラ利権を守ろうと、
システムを変えようとしないからだ。
どうやら、新・医務技官の福島靖正氏は、
自民党内でPCR検査拡充のために感染症法改正に動いていた
塩崎(元厚労相)議員とは因縁のある間柄らしい。
もたもたしている場合ではない。
どんどん感染拡大し、人が死ぬ。
医務技官さえも濃厚接触者となった。
与党も野党も政治家、官僚も、人であれば感染する。
解散総選挙を待つ時間などないだろう。
内閣不信任案を提出し、
PCR検査拡充を実行する新政権を❗️
上昌広医師 PCR検査
文字起こしはこちら🔻
https://ameblo.jp/et-eo/entry-12641763294.html
(抜粋)
世界では、ホームレスなどの社会的弱者、
また医者、看護士、介護士、警官、消防士などの
エッセンシャルワーカーのPCR検査を真っ先に行う。
日本の「感染症法」では、公費で濃厚接触者は検査できるが、
無症状の社会的弱者やエッセンシャルワーカーはできない。
「通知」や「予算措置」で行なっている。
歌舞伎町のPCR検査も「予算措置」でやっている。
「感染症法」を変えなければならないが、厚労省が反対している。
自民党の塩崎議員などを中心に行革の方で提言をまとめ、
骨太に入ったが、骨太に入ったその日に、
専門家会議が「無症状者のPCR検査をする必要はない」と提言を出した。
日本の「公衆衛生」と「医療」はまったく独立している。
「公衆衛生」は戦前からあった「衛生警察」がルーツ。
感染者をみつけて隔離するのは警察が行っていた。
「保健所」は〈徴兵検査の教科施設〉だった。
軍と衛生警察の流れを汲む。
日本では感染者を見つけて強制隔離を行なっている。
先進国ではそういうことをやっている国は多くはない。
アメリカもイギリスもインフルエンザの対応と同じやり方をしている。
日本の「公衆衛生」のやり方はかつての「ハンセン氏病」と同じである。
基本的人権を保健所長の権限で抑制できる。
これは「医療」とはまったく異なる。
だからこそ「公衆衛生」畑の先生方は恐怖を感じているのだろう。
中曽根内閣の行革で「保健所を減らそう」とされ、
小泉内閣では保健所の所長は医者でなければなれなかったが規制緩和された。
「公衆衛生」は「医療」と融合しなければならないが、
そうすると、「なし崩し的に権限が損なわれる」と考えている。
「公衆衛生」の基本的考え方を維持しようとする人たちが、
PCR検査に対して強く抵抗している。
PCR検査システムは保健所を通さねばならなっかったが、
クリニックや病院でできるようになったとされる。
しかし、純粋な保険ではない。
保健所の「積極的疫学調査の業務委託」を受ける。
よって都道府県と契約しなければならない。
新宿区のクリニックは6月頭に申請を出して、
通ったのが7月半ば。
その間、新宿歌舞伎町で感染が蔓延した。
これは法的な根拠はない。
「保険各法」と「感染症法」には優劣はない。
ところが、厚労省は、
「感染症法に従い都道府県と契約しなければ保険診療はまかりならん」
と指導してきた。
患者にしてみれば保険の方が楽で、結果は翌日に分かる。
行政の書類手続きに手間暇かけて通知は丸2日かかる。
厚労大臣は、
PCR検査は病院、クリニックでできるようになったと言うが、
実態は、保健所の調査をクリニックに押しつけているだけ。
これは、ほとんど知られていない。
上昌広医師 インタビュー こちらも必聴❗️
●厚労省 医系技官とは
医師免許・歯科医師免許を有し、専門知識をもって
保健医療に関わる制度づくりの中心となって活躍する技術系行政官。
https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/saiyou/ikei/pages/what02.html
![]()
●医務技官とは
厚生労働省に置かれる、事務次官級のポスト。定員は1名。
医師の資格を持つ医系技官が就任する。
保健医療分野の重要施策を一元的に推進するための統括的役割として、「厚生労働省設置法の一部を改正する法律」に基づき2017年7月に設置された。
![]()
● 第35回 医系技官にとってはサプライズが続いた幹部人事
厚労省人事ウオッチング
集中 15 Sep 2020
https://www.medical-confidential.com/2020/09/15/post-11247/
![]()
2020年夏の厚生労働省幹部人事が7月31日に閣議了解され、8月7日に発令された。今後の新型コロナウイルス対策を見据えた布陣となった。ただ、福島靖正・国立保健医療科学院長(1984年、旧厚生省)が医務技監に抜てきされ、コロナ騒動ならではのサプライズ人事もあった。
特に医系技官人事は波乱が目立った。そのトップの鈴木康裕・医務技監(84年)は「更迭」含みでの交代だった。PCR検査の拡充や抗ウイルス薬「アビガン」の早期承認について、官邸の思惑とは裏腹に厚労省での筋論を通し、官邸中枢から「医系と薬系技官は何をやっているんだ」との不満を一身に受けた。「3〜5年務める」(当時の幹部)とされた医務技監の創設から3年が経過した事もあり、早くから官邸を中心に交代論が浮上していた。
後任の福島氏は、熊本大医学部の卒業後に入省、埼玉県東松山保健所長や横浜検疫所長、厚生科学課長等を経て、2015年10月から約2年間、健康局長を務めた。当時、受動喫煙防止を強化する健康増進法改正案を巡り、急進派の塩崎恭久・厚労相(当時)と相性が悪く、成田空港検疫所長に「左遷」されていた。ただ、現場経験が長く、新型インフルエンザ流行時に健康局結核感染症課長を経験した「感染症対策のエキスパート」(幹部)の手腕を買われ、直近は対策本部に駆り出されていた。ある幹部は「通常ではあり得ない人事ルートだが、コロナ対応を考えれば適任だ」と話す。
医政局長には、迫井正深・大臣官房審議官(1992年、旧厚生省)が昇格した。2012〜14年に局長を務めた原徳寿氏以来の医系技官だ。日本医師会長が「強面」の中川俊男氏に代わった事が影響しているとみられる。
コロナ対応の中心となる健康局長には、正林督章・環境省大臣官房審議官(1991年、旧厚生省)を抜てきした。政府の専門家会議を裏方として支えた仕事ぶり等が評価され、わずか1年で厚労省に帰還した。新たに新設された局長級の大臣官房危機管理・医務技術総括審議官には、佐原康之・大臣官房総括審議官(91年、旧厚生省)を充てた。迫井、正林、佐原の3氏は89年にそれぞれ東大、鳥取大、金沢大の医学部を卒業した「同期」だ。
一方、医務技監候補と目された宮嵜雅則・健康局長(87年、旧厚生省)は国立保健医療科学院長に転じた。コロナ対応の国会答弁等で安定さを欠いたのが影響した。大坪寛子・大臣官房審議官(2008年)は科学技術担当から少子化担当にスライドし、新型出生前診断の諸問題に当たる。
旧厚生系は異動が少なく、鈴木俊彦・事務次官(1983年)は当面、留任する。大島一博・老健局長(87年)と、土生栄二・官房長(86年)がそれぞれスイッチした程度。旧労働では統計不正問題で失態を演じた定塚由美子・人材開発統括官(84年)、藤澤勝博・雇用環境・均等局長(84年)は辞職する。
吉田学・医政局長(84年)は内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室の次長として起用される。感染状況や内閣改造次第で、吉田氏が室長に昇格し、室長の樽見英樹氏(83年)が事務次官として厚労省に返り咲く案も取り沙汰され、更なるサプライズの可能性もある。
●首相動静
時事通信
🔻12月30日(水)
年末年始の大雪に関する関係閣僚会議で発言する菅義偉首相(手前から2人目)=30日午後、首相官邸【時事通信社】
年末年始の大雪に関する関係閣僚会議で発言する菅義偉首相(手前から2人目)=30日午後、首相官邸【時事通信社】
午前10時現在、東京・赤坂の衆院議員宿舎。
午前11時4分、同議員宿舎発。同6分、東京・赤坂の国際新赤坂ビル東館着。同ビル内の「文教堂書店赤坂店」で書籍を購入。
午前11時17分、同所発。
午前11時26分、東京・赤坂のそば店「沙伽羅」着。寺岡光博内閣官房副長官補付内閣審議官、秘書官と昼食。
午後0時3分、同所発。
午後0時7分、衆院第2議員会館着。
午後0時12分から同36分まで、寺岡内閣官房副長官補付内閣審議官。
午後1時から同29分まで、鷲尾英一郎自民党衆院議員。
午後1時57分、同所発。同59分、官邸着。
午後2時5分から同34分まで、藤井健志官房副長官補、和泉洋人首相補佐官、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、厚生労働省の樽見英樹事務次官、福島靖正医務技監、鎌田光明医薬・生活衛生局長。
午後4時1分から同15分まで、年末年始の大雪に関する関係閣僚会議。
午後4時16分から同17分まで、田村憲久厚労相。
午後4時18分から同32分まで、小此木八郎防災担当相。
午後5時20分、官邸発。同22分、衆院第2議員会館着。
午後7時4分、同所発。
午後7時10分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
午後10時現在、同議員宿舎。
🔻12月31日(水)
午前10時現在、東京・赤坂の衆院議員宿舎。
午前中は同議員宿舎で過ごす。
午後4時39分、同議員宿舎発。同42分、官邸着。
午後5時2分から同44分まで、田村憲久厚生労働相、加藤勝信官房長官、西村康稔経済再生担当相、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、厚労省の樽見英樹事務次官、福島靖正医務技監。
午後6時25分から同26分まで、報道各社のインタビュー。同27分、官邸発。同32分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
午後10時現在、同議員宿舎。
🔻2021年1月1日(木)
午前10時現在、東京・赤坂の衆院議員宿舎。
午前10時23分、同議員宿舎発。
午前10時33分、皇居着。真理子夫人とともに新年祝賀の儀に出席。
午前11時8分、皇居発。
午前11時19分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
午後は同議員宿舎で過ごす。
午後5時36分、同議員宿舎発。
午後5時40分、公邸着。同6時、田村憲久厚生労働相、加藤勝信官房長官、西村康稔経済再生担当相、藤井健志官房副長官補、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、厚労省の樽見英樹事務次官、福島靖正医務技監が入った。同52分、西村、藤井、吉田、樽見、福島各氏が出た。同7時3分、田村、加藤両氏が出た。
午後7時4分、公邸発。同8分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
午後10時現在、同議員宿舎。
🔻1月2日 (金)
午前10時現在、東京・赤坂の衆院議員宿舎。
午前中は同議員宿舎で過ごす。
午後1時45分、同議員宿舎発。
午後1時48分、公邸着。
午後1時55分、藤井健志官房副長官補、和泉洋人首相補佐官、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、厚生労働省の樽見英樹事務次官、福島靖正医務技監が入った。同2時38分、吉田氏が出た。同40分、全員出た。
午後5時7分、公邸発。
午後5時12分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
午後10時現在、同議員宿舎。
● 菅総理もヒヤリ…コロナ対策の厚労省トップが、まさかの「濃厚接触者」に
赤羽一嘉国交相は怒っていた
2020年12月20日 週刊現代
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78241?imp=0
幸い陰性だったが…
「省内でもちらほら感染者が出始めた頃だった。まさか、と動揺が走りました」(中堅キャリア)
厚生労働省の医系技官トップとしてコロナ対策を統括する福島靖正医務技監。11月下旬から2週間、その姿が見えなくなった。医師や専門家との会合にもオンラインで参加していたという。厚労省関係者が明かす。
「医務技監には大学生の娘さんがいるのですが、通っている大学でクラスターが発生し、運悪く陽性になってしまった。
娘さんとは別居しているそうですが、陽性が判明する直前、たまたま会って食事をしていたのです。それで濃厚接触者に認定され、出勤停止となったわけです」
もちろん福島氏もすぐにPCR検査を受けた。幸い陰性だったものの、登庁は控えることに。冒頭のキャリアが言う。
「リモートでの仕事には皆もう慣れていますし、大きな支障はありませんでした。ただ『さすがに事務次官級が登庁しないと、決裁や報告が煩雑になって不便だ』と漏らす職員も多かった」
冷や汗をかいたのは官邸である。11月、福島氏は菅総理を5回訪ねている。官邸幹部が証言する。
「先月中旬には国土交通省で5人のクラスターが発生して、赤羽(一嘉)国交相がかなり怒っていた。その矢先でしたから、福島さんの件で官邸の警戒感が増したのは事実です。ご家族が感染したことはお気の毒ですが」
ウイルスは国の中枢にも例外なく襲いかかる。霞が関と永田町では気の抜けない日々が続く。
厚労省の医系技官が、公衆衛生ムラ利権を守ろうと、
システムを変えようとしないからだ。
どうやら、新・医務技官の福島靖正氏は、
自民党内でPCR検査拡充のために感染症法改正に動いていた
塩崎(元厚労相)議員とは因縁のある間柄らしい。
もたもたしている場合ではない。
どんどん感染拡大し、人が死ぬ。
医務技官さえも濃厚接触者となった。
与党も野党も政治家、官僚も、人であれば感染する。
解散総選挙を待つ時間などないだろう。
内閣不信任案を提出し、
PCR検査拡充を実行する新政権を❗️
上昌広医師 PCR検査
文字起こしはこちら🔻
https://ameblo.jp/et-eo/entry-12641763294.html
(抜粋)
世界では、ホームレスなどの社会的弱者、
また医者、看護士、介護士、警官、消防士などの
エッセンシャルワーカーのPCR検査を真っ先に行う。
日本の「感染症法」では、公費で濃厚接触者は検査できるが、
無症状の社会的弱者やエッセンシャルワーカーはできない。
「通知」や「予算措置」で行なっている。
歌舞伎町のPCR検査も「予算措置」でやっている。
「感染症法」を変えなければならないが、厚労省が反対している。
自民党の塩崎議員などを中心に行革の方で提言をまとめ、
骨太に入ったが、骨太に入ったその日に、
専門家会議が「無症状者のPCR検査をする必要はない」と提言を出した。
日本の「公衆衛生」と「医療」はまったく独立している。
「公衆衛生」は戦前からあった「衛生警察」がルーツ。
感染者をみつけて隔離するのは警察が行っていた。
「保健所」は〈徴兵検査の教科施設〉だった。
軍と衛生警察の流れを汲む。
日本では感染者を見つけて強制隔離を行なっている。
先進国ではそういうことをやっている国は多くはない。
アメリカもイギリスもインフルエンザの対応と同じやり方をしている。
日本の「公衆衛生」のやり方はかつての「ハンセン氏病」と同じである。
基本的人権を保健所長の権限で抑制できる。
これは「医療」とはまったく異なる。
だからこそ「公衆衛生」畑の先生方は恐怖を感じているのだろう。
中曽根内閣の行革で「保健所を減らそう」とされ、
小泉内閣では保健所の所長は医者でなければなれなかったが規制緩和された。
「公衆衛生」は「医療」と融合しなければならないが、
そうすると、「なし崩し的に権限が損なわれる」と考えている。
「公衆衛生」の基本的考え方を維持しようとする人たちが、
PCR検査に対して強く抵抗している。
PCR検査システムは保健所を通さねばならなっかったが、
クリニックや病院でできるようになったとされる。
しかし、純粋な保険ではない。
保健所の「積極的疫学調査の業務委託」を受ける。
よって都道府県と契約しなければならない。
新宿区のクリニックは6月頭に申請を出して、
通ったのが7月半ば。
その間、新宿歌舞伎町で感染が蔓延した。
これは法的な根拠はない。
「保険各法」と「感染症法」には優劣はない。
ところが、厚労省は、
「感染症法に従い都道府県と契約しなければ保険診療はまかりならん」
と指導してきた。
患者にしてみれば保険の方が楽で、結果は翌日に分かる。
行政の書類手続きに手間暇かけて通知は丸2日かかる。
厚労大臣は、
PCR検査は病院、クリニックでできるようになったと言うが、
実態は、保健所の調査をクリニックに押しつけているだけ。
これは、ほとんど知られていない。
上昌広医師 インタビュー こちらも必聴❗️
●厚労省 医系技官とは
医師免許・歯科医師免許を有し、専門知識をもって
保健医療に関わる制度づくりの中心となって活躍する技術系行政官。
https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/saiyou/ikei/pages/what02.html

●医務技官とは
厚生労働省に置かれる、事務次官級のポスト。定員は1名。
医師の資格を持つ医系技官が就任する。
保健医療分野の重要施策を一元的に推進するための統括的役割として、「厚生労働省設置法の一部を改正する法律」に基づき2017年7月に設置された。

● 第35回 医系技官にとってはサプライズが続いた幹部人事
厚労省人事ウオッチング
集中 15 Sep 2020
https://www.medical-confidential.com/2020/09/15/post-11247/

2020年夏の厚生労働省幹部人事が7月31日に閣議了解され、8月7日に発令された。今後の新型コロナウイルス対策を見据えた布陣となった。ただ、福島靖正・国立保健医療科学院長(1984年、旧厚生省)が医務技監に抜てきされ、コロナ騒動ならではのサプライズ人事もあった。
特に医系技官人事は波乱が目立った。そのトップの鈴木康裕・医務技監(84年)は「更迭」含みでの交代だった。PCR検査の拡充や抗ウイルス薬「アビガン」の早期承認について、官邸の思惑とは裏腹に厚労省での筋論を通し、官邸中枢から「医系と薬系技官は何をやっているんだ」との不満を一身に受けた。「3〜5年務める」(当時の幹部)とされた医務技監の創設から3年が経過した事もあり、早くから官邸を中心に交代論が浮上していた。
後任の福島氏は、熊本大医学部の卒業後に入省、埼玉県東松山保健所長や横浜検疫所長、厚生科学課長等を経て、2015年10月から約2年間、健康局長を務めた。当時、受動喫煙防止を強化する健康増進法改正案を巡り、急進派の塩崎恭久・厚労相(当時)と相性が悪く、成田空港検疫所長に「左遷」されていた。ただ、現場経験が長く、新型インフルエンザ流行時に健康局結核感染症課長を経験した「感染症対策のエキスパート」(幹部)の手腕を買われ、直近は対策本部に駆り出されていた。ある幹部は「通常ではあり得ない人事ルートだが、コロナ対応を考えれば適任だ」と話す。
医政局長には、迫井正深・大臣官房審議官(1992年、旧厚生省)が昇格した。2012〜14年に局長を務めた原徳寿氏以来の医系技官だ。日本医師会長が「強面」の中川俊男氏に代わった事が影響しているとみられる。
コロナ対応の中心となる健康局長には、正林督章・環境省大臣官房審議官(1991年、旧厚生省)を抜てきした。政府の専門家会議を裏方として支えた仕事ぶり等が評価され、わずか1年で厚労省に帰還した。新たに新設された局長級の大臣官房危機管理・医務技術総括審議官には、佐原康之・大臣官房総括審議官(91年、旧厚生省)を充てた。迫井、正林、佐原の3氏は89年にそれぞれ東大、鳥取大、金沢大の医学部を卒業した「同期」だ。
一方、医務技監候補と目された宮嵜雅則・健康局長(87年、旧厚生省)は国立保健医療科学院長に転じた。コロナ対応の国会答弁等で安定さを欠いたのが影響した。大坪寛子・大臣官房審議官(2008年)は科学技術担当から少子化担当にスライドし、新型出生前診断の諸問題に当たる。
旧厚生系は異動が少なく、鈴木俊彦・事務次官(1983年)は当面、留任する。大島一博・老健局長(87年)と、土生栄二・官房長(86年)がそれぞれスイッチした程度。旧労働では統計不正問題で失態を演じた定塚由美子・人材開発統括官(84年)、藤澤勝博・雇用環境・均等局長(84年)は辞職する。
吉田学・医政局長(84年)は内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室の次長として起用される。感染状況や内閣改造次第で、吉田氏が室長に昇格し、室長の樽見英樹氏(83年)が事務次官として厚労省に返り咲く案も取り沙汰され、更なるサプライズの可能性もある。
●首相動静
時事通信
🔻12月30日(水)
年末年始の大雪に関する関係閣僚会議で発言する菅義偉首相(手前から2人目)=30日午後、首相官邸【時事通信社】
年末年始の大雪に関する関係閣僚会議で発言する菅義偉首相(手前から2人目)=30日午後、首相官邸【時事通信社】
午前10時現在、東京・赤坂の衆院議員宿舎。
午前11時4分、同議員宿舎発。同6分、東京・赤坂の国際新赤坂ビル東館着。同ビル内の「文教堂書店赤坂店」で書籍を購入。
午前11時17分、同所発。
午前11時26分、東京・赤坂のそば店「沙伽羅」着。寺岡光博内閣官房副長官補付内閣審議官、秘書官と昼食。
午後0時3分、同所発。
午後0時7分、衆院第2議員会館着。
午後0時12分から同36分まで、寺岡内閣官房副長官補付内閣審議官。
午後1時から同29分まで、鷲尾英一郎自民党衆院議員。
午後1時57分、同所発。同59分、官邸着。
午後2時5分から同34分まで、藤井健志官房副長官補、和泉洋人首相補佐官、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、厚生労働省の樽見英樹事務次官、福島靖正医務技監、鎌田光明医薬・生活衛生局長。
午後4時1分から同15分まで、年末年始の大雪に関する関係閣僚会議。
午後4時16分から同17分まで、田村憲久厚労相。
午後4時18分から同32分まで、小此木八郎防災担当相。
午後5時20分、官邸発。同22分、衆院第2議員会館着。
午後7時4分、同所発。
午後7時10分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
午後10時現在、同議員宿舎。
🔻12月31日(水)
午前10時現在、東京・赤坂の衆院議員宿舎。
午前中は同議員宿舎で過ごす。
午後4時39分、同議員宿舎発。同42分、官邸着。
午後5時2分から同44分まで、田村憲久厚生労働相、加藤勝信官房長官、西村康稔経済再生担当相、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、厚労省の樽見英樹事務次官、福島靖正医務技監。
午後6時25分から同26分まで、報道各社のインタビュー。同27分、官邸発。同32分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
午後10時現在、同議員宿舎。
🔻2021年1月1日(木)
午前10時現在、東京・赤坂の衆院議員宿舎。
午前10時23分、同議員宿舎発。
午前10時33分、皇居着。真理子夫人とともに新年祝賀の儀に出席。
午前11時8分、皇居発。
午前11時19分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
午後は同議員宿舎で過ごす。
午後5時36分、同議員宿舎発。
午後5時40分、公邸着。同6時、田村憲久厚生労働相、加藤勝信官房長官、西村康稔経済再生担当相、藤井健志官房副長官補、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、厚労省の樽見英樹事務次官、福島靖正医務技監が入った。同52分、西村、藤井、吉田、樽見、福島各氏が出た。同7時3分、田村、加藤両氏が出た。
午後7時4分、公邸発。同8分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
午後10時現在、同議員宿舎。
🔻1月2日 (金)
午前10時現在、東京・赤坂の衆院議員宿舎。
午前中は同議員宿舎で過ごす。
午後1時45分、同議員宿舎発。
午後1時48分、公邸着。
午後1時55分、藤井健志官房副長官補、和泉洋人首相補佐官、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、厚生労働省の樽見英樹事務次官、福島靖正医務技監が入った。同2時38分、吉田氏が出た。同40分、全員出た。
午後5時7分、公邸発。
午後5時12分、東京・赤坂の衆院議員宿舎着。
午後10時現在、同議員宿舎。
● 菅総理もヒヤリ…コロナ対策の厚労省トップが、まさかの「濃厚接触者」に
赤羽一嘉国交相は怒っていた
2020年12月20日 週刊現代
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78241?imp=0
幸い陰性だったが…
「省内でもちらほら感染者が出始めた頃だった。まさか、と動揺が走りました」(中堅キャリア)
厚生労働省の医系技官トップとしてコロナ対策を統括する福島靖正医務技監。11月下旬から2週間、その姿が見えなくなった。医師や専門家との会合にもオンラインで参加していたという。厚労省関係者が明かす。
「医務技監には大学生の娘さんがいるのですが、通っている大学でクラスターが発生し、運悪く陽性になってしまった。
娘さんとは別居しているそうですが、陽性が判明する直前、たまたま会って食事をしていたのです。それで濃厚接触者に認定され、出勤停止となったわけです」
もちろん福島氏もすぐにPCR検査を受けた。幸い陰性だったものの、登庁は控えることに。冒頭のキャリアが言う。
「リモートでの仕事には皆もう慣れていますし、大きな支障はありませんでした。ただ『さすがに事務次官級が登庁しないと、決裁や報告が煩雑になって不便だ』と漏らす職員も多かった」
冷や汗をかいたのは官邸である。11月、福島氏は菅総理を5回訪ねている。官邸幹部が証言する。
「先月中旬には国土交通省で5人のクラスターが発生して、赤羽(一嘉)国交相がかなり怒っていた。その矢先でしたから、福島さんの件で官邸の警戒感が増したのは事実です。ご家族が感染したことはお気の毒ですが」
ウイルスは国の中枢にも例外なく襲いかかる。霞が関と永田町では気の抜けない日々が続く。