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【THE TIMERS イモ】“ブンヤ健太“(毎日新聞記者)氏「記者クラブ制度」YouTube

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ブンヤ健太(毎日新聞 政治部記者 宮原健太)
2020/03/08〜再生回数 1,804 回

毎日新聞 発行数
(朝刊)約230万部
(夕刊)約68万部

記事を書けば、かくも圧倒的に多数の人々に情報が届く
巨大な媒体の記者であるのに、
upから3ヶ月経っても
当ブログごときの昨日のアクセスよりも再生回数の少ない動画で
恥ずかしげもなく、こんな戯言をよくもまあ言えたものだ。

論点は新聞記者がYouTuberになることの是非ではない。
記者クラブ制度の問題の本質を内部の者が全く見えていないこと。

元朝日新聞記者のフリーランス・烏賀陽氏とのTwitterやり取りを読むと、
ひょっとすると宮原記者は確信犯ですらなく、
新聞TVが統治機構の一部であるという自覚もないのかもしれない。

こうなってくると、“ブンヤ健太”氏は、
洗脳が一定の「ステージ」に到達した出家信者のようだ。
記者クラブというシステムは、まるで“カルト”のようではないか。
“ブンヤ健太”はホーリーネーム…か…?

いや、私たち全体が大きなカルトに取り込まれているかのようだ。
「国民国家」システム自体が、カルトのように感じられる。
記者クラブ制度もそのシステムの一部なのだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=d4aRA_bG3fE
「民族の魂という感情が
 どれほど巨大な要素を生み出す事を明らかにしたのである。
 全ての国の政府がこの資源を理解するようになった以上…
 諸政府はこの民族の魂という巨大な資源に躊躇なく手をつけることになる」
〜『戦争論』Clausewitz
ナポレオンは我々の感情や魂を資源と見做した…
近世ヨーロッパ軍事史が重要なのは、
ナポレオンの国民軍(王政の支配から脱する国民革命軍)から
近代の社会の・議会政治・民主主義・人権・学校・税制など、
私たちが当たり前だと受け入れている「国民国家」が始まったからだ。
現代は国民戦争は核兵器の出現によって必要がなくなったが、
今、国民戦争が作った「国民国家」を取り除く力もなく、
目的を失った「国民国家」というシステムが自己再生産し動き続けている。



THE TIMERS イモ


ーーー

必見‼️⬇︎









IWJ収録『記者クラブの歴史と現状』について、

寺澤有さんのお話
(※寺澤さんのお話は約1時間と長いものなので、
言い回し等、一言一句正確な文字起こしではありません。)

〜〜新聞社、TV局の社員は、
入社すると同時に「記者クラブ」に所属し、
取材の仕方を覚えるという仕組みになっている。
例えば、東京のキー局の大きなTV局や全国紙の新聞社では、
4月に新入社員が入ると、
研修らしいものもなく地方の支局に配属されてしまう。
例えば、〇〇新聞に入社すると、
いきなり右も左も分からない地方の支局に配属され「記者クラブ」に所属する。
だいたい地元の県庁、県庁所在地の市役所、県警本部などの
「記者クラブ」に割り振られる。
十数社の新聞社、TV局が加盟している、その「記者クラブ」は、
大きな部屋の中で、パーテーションに仕切られたオフィスで仕事をしている。
新米記者は、そこにいきなり放り込まれる。
そこで仕事を覚えろというのが、新聞社やTV局の長年のスタイルなのである。
自社で経費をかけて一から取材の仕方を教えるという事はしない。
新米記者は、自社で社員教育を受けずに、
記者クラブに行って、役所の公務員に仕事を教わるのだ。

そうすると、どういうことが起きるか?
最近の事例を挙げると…
6/7、金沢地方裁判所で国家賠償請求訴訟の判決があった。
原告は盛一克雄さん。
盛一さんは、石川県警に被害を受けたという事で石川県を訴えた。
盛一さんは、以前、覚せい剤取締法違反で逮捕されていたが、
それはデッチ上げだとして無罪を主張していた。
その流れの中で、盛一さん側の弁護士は、
目撃者の証言の調書があるはずなので調べて欲しいと主張したが、
検事はそんな調書はないとし、
結果的に盛一さんに執行猶予付きで有罪が確定した。
盛一さんは、拘留が解かれ外に出てきたあと、
自分や色々な関係者の裁判記録などを閲覧し調べ始めた。
すると、やはり、目撃情報の調書があったのである。
そこで、検事は嘘をついて隠していたという事で、裁判を起こし、
その判決が出たのが、6/7だった。

盛一さんは、敗訴した。
負けた理由は。過去の判決例に順じて、検察は調書を出す義務はないので、
調書がないと言ったとしても良いのだという「ごはん論法」のような判決だった。
その後、盛一さんと弁護団は記者会見を行なった。
そもそもこれは、~警察が、覚せい剤など使っていない人に対して、
嘘の目撃情報や証言などをでっち上げて調書を作り、家宅捜査をする。
家宅捜査では覚せい剤は出ないので、
尿検査のサンプルに反応が出るよう工作し、陥れたのではないか~
という事件なのだ。
この話は、大学出たての記者が理解できるような話ではない。

さらに、ややこしい事に、盛一さんは、警察の協力者「S」だった。
「S」とは、スパイのSである。
盛一さんのインタビューが「私は警察のSだった」という
東京新聞の記事が大きく出たので、覚えている人もいると思う。
警察は、Sの覚せい剤や麻薬の犯罪を見逃す代わりに、
売った相手などを教えてもらい、点数稼ぎをするのだ。
ピエール瀧や田口淳之介はコカインや大麻で捕まっているが、
警察は、末端だけを捕まえているに過ぎない。
遡ると、誰が、どういう組織が、「売った」のか?
彼らは捕まるのか?
そういう事は、記者クラブ所属のメディアは、追求しない。

盛一さんは、覚せい剤を使っていても見逃されていたが、
「Sをもうやりたくないからやめる」と言った途端に、
警察としては、外に出しておいたら何を喋られるか分からないので、
すぐに口封じのために捕まえて刑務所に入れておこうという事案だった。

大学時代に法律を真面目に学んていたとしても、
新人記者には、その記者会見の場にいても、
その手の裏事情は全く分かるはずもない。
判決に書いてある事そのままの受け売りで記事を書いてしまう。

そのように知識のない記者が、
新聞社ではなく、毎日、役所や警察の「記者クラブ」に通い、
時には、寝泊まりし、そこに住み込んでしまう感じになる。
そして、記者クラブの面倒をみる役所の専属職員が税金で傭われている。
東京の霞が関の「記者クラブ」でも見た事があるが、
若い男性記者は、女性職員にボタンを付けてもらったりしている。
肩書きは記者だが、公務員と一体化し、
無意識に、〇〇省の広報側の人間になってしまう。
警察や、検察を応援する側になり、広報の一部になってしまう。
そういうシステムを、新聞社やTV局は敢えてとっているのである。

6/7に盛一さんの判決が出た時の記者会見場に、
寺澤氏を知っている記者と名刺交換した中に、
大学出たての4月に全国紙に入社し金沢に来たという女性記者がおり話をしたが、
このような若い女性記者が「夜回り」をする。
地方では、事件も少ないので、警察と検察と裁判所は一緒に担当する。
県警をメインに、検察、裁判所も担当するのである。
新人女性記者も、記者クラブの重要な仕事の一つの「夜回り」をする。
役所が記者クラブに持ってくるニュースリリースを見て、
明日の新聞の埋め草をまとめるというのが表向きの仕事だ。
それ以外に、皆が集まる記者クラブの中ではなく、
夜に警察官や検事などの家に行って、酒を飲みながら、
コッソリ内緒の話を取材する、「夜討ち朝駆け」をやっている。
このような時に、若い女性記者へのわいせつ事件などが発生する。

寺澤氏は、1993年、秋田県の次席検事が複数の女性記者数人に
わいせつ行為をしていた事をフライデーにスクープした事もある。
大きく報道されて、その次席検事はクビになった。
去年、福田淳一財務次官がTV朝日の女性記者にセクハラをしていたが、
こういう事は繰り返し起こるようになっている。

TV局や新聞社は、わざわざ若い女性記者を行かせているのである。
おじさんたちが、若い女の子が行くと喜ぶから、
わざわざ若い女の子に夜中に飲みに行くのに付き合わせたりし、
その代わりに、何か面白い話を聞いてこいというような事をやっているので、
その類の事件は、起きる。
福田財務次官の事件の時も「記者クラブ」の問題は表には出てこないが、
こういうわいせつ事件が繰り返し起こるのは、
「記者クラブ」のシステムの問題なのだ。
(※アクセスジャーナリズム=記者が政府高官などの情報源に気に入られ、
特別に情報をリークしてもらう手法。)

では、なぜ「記者クラブ」があるのかというと、
メディアの方にとって楽チンだからだ。
まるで時間になると自動的に流れてくるスマホのニュースのように、
事件があると〇〇省の広報が「記者クラブ」に来て、
紙を配って説明してくれる。
お世話係がお茶を出してくれ、冷暖房完備の快適な場所の
「記者クラブ」にいるだけで、楽に記事が書けてしまう。
それで高給がもらえたら、絶対にやめられない。

しかも、「記者クラブ」の部屋代は、特定の新聞社とTV局に、
「無料」で提供されている。
霞ヶ関の中央省庁の中に入っている記者クラブなどは、
広く快適な場所が無料なので、手放したくはないだろう。

役所の側も、税金を使って無料で場所を提供してでも、
右も左も分からない若い記者らがリリース(発表報道)通りに記事を書いてくれ、
リリース以外の裏話を言えば、喜んで書いてくれるので、
情報操作するにはもって来いのシステムなのである。
役所の側もそれを利用したいのだ。
役所側は、リリースした内容に、
海外メディア、ネットメディア、週刊誌メディア、
フリージャーナリストが入って来て突っ込まれては困るので、排除する。
真面目にそのテーマについて取材している専門を持つジャーナリストには、
おかしい所は見破られてしまうが、
「記者クラブ」育ちの記者は、情報操作し易い。

だからこそ、役所は、税金を使って「記者クラブ」に部屋を提供し、
新聞TVの方も、新聞は、再販制度(商品の販売価格を拘束する制度)があり、
値引きはできないことにもなっているのに、
取材に出ずに居ながらにして情報がタダで入り楽チン。
だから、新聞記者はやめられない。

これがジャーナリズムと言えるのか?
いわゆる役所からの「発表報道」、
あるいは、「夜討ち朝駆け」の警察や検査による真偽不明の情報を
掴まされて冤罪を生んでいくというシステムなのである。
警察、検察もわざとそういう情報を流させて、反応を見たりもする。

「記者クラブ」というのは、そのように、
持ちつ持たれるの関係で成り立っている。

記者クラブとは、歴史的に古いもの。
明治時代、1890年にできた。
日本新聞協会のホームページにも「記者クラブ」の歴史は掲載している。

明治憲法下で、第一回帝国議会が開かれ、
その時に、明治の議会を取材する記者たちが集まって、
「記者クラブ」を作った。
その後、色々な省庁に、「記者クラブ」ができた。

これも、双方にとってメリットがあった。
政府にとっては、「記者クラブ」の記者が政府のいうことを広報してくる。
当時はインターネットともないので、新聞が政府のいうことを広めてくれる。
「記者クラブ」の方は、そこに行きさえすれば、政府の役人が来て、
説明してくれ資料を提供してくれる。
これは良いシステムだという事で続いていく。

戦前は、「大本営発表」という形で、
「発表報道」の最たるものとなる。
まさに、政府が《フェイクニュース》を流すのである。
政府が嘘を流して、新聞がそのまま国民に知らせていた。
そして、それが破局を招いた。

戦後…、終戦直後の新聞を見れば、
戦前のように「大本営発表垂れ流してはいけないと、
「反省」が書かれている。
ところが、「記者クラブ」は、便利なので、ずっと残るのである。
その代わり、GHQなどから問題視されないように、
「記者クラブ」は《親睦団体》という形をとる。
《親睦団体》とは、サークルのようなもの、飲み会のようなもので、
同じ省庁を取材しているから、気の合う記者が意気投合して、
「記者クラブ」を作りました、という体裁をとって、
「記者クラブ」を温存させた。

《親睦団体》という形になると、どうなるか?
他の人を排除し易くなる。
仮に「記者クラブ」が公的なもので、
入会資格がこれこれで、審査はどうだとか、
あるいはNPOで、法人登記されている、ということになると、
かなり厳格に運営しなければならない。
また、門戸も解放して、入りたい人には審査方法など、
オープンにしなければならなくなる。
ところが、《親睦団体》となると、仲間内のサークルなので、
お前は嫌いだから入れない、といえば終わりになる。

こうして、「記者クラブ」は《親睦団体》を盾に、
海外メディア、ネットメディア、週刊誌メディア、フリーランスを
一切、排除してきた。
しかし、《親睦団体》が、役所の中の広大な部屋を占有して、
大臣や役人の記者会見を独占し、その他の海外メディア、ネットメディア、
週刊誌メディア、フリーランスを排除しているのだ。

このようなおかしな事が、ずっと続いて来て、
1990代に、これはおかしいんじゃないか?という批判が強くなってくる。
寺澤氏が仕事を始めたのが1989年だから、まさにその頃からであった。

「記者クラブ」批判が盛り上がってくるが、
その原因の一つは〈国民市民の「税金の使途」についての目が厳しくなった〉
という事がある。
当時、食糧費というのがあり、「官官接待」など、
要は、税金を使って自分たちの飲み食いをしていた。
どの省庁も地方の県庁も、それが当たり前になっていた事が、
どんどん出てきた。

その流れで、「情報公開制度」を作れ!ということになり、
国にさきがけて、地方公共団体で「情報公開条例」ができた。
これを使って情報公開させると、食糧費のデタラメな使い方や、
カラ出張による裏金づくりや、その裏金を飲み食いに使ったり、
闇手当てにしたりしていた実態が、どんどん出てきた。

当時、「市民オンブズマン」と言われていた、
弁護士、市民活動家を中心に団体ができて、
彼らがどんどん実態を暴いていったのである。
これを、「記者クラブ」メディアが後追いする形になってしまった。
そうすると、新聞、TVは、もう要らないという話になってくる。
そればかりでなく、
役所の側も、どうしてオレたちばかり税金の使い方を突っ込まれるのか⁈
「記者クラブ」こそ便宜供与を受けているじゃないか⁈と、
役人の側からも「記者クラブ」を批判し始めた。

朝日新聞 編集委員 竹内謙さんが、鎌倉市長になり、
1996年、鎌倉市は、特定の新聞社TV局に部屋を無料提供するのは
税金の使途としておかしいので、「記者クラブ」はやめて、
「広報メジャーセンター」というものを作り、一般の支持を得た。
他の自治体からも、見習いたいという問い合わせもあり、
視察に来たが、設置に踏み切る所はなかった。
マスコミを全部敵に回して、次の選挙を勝つ事を気に病んだからだ。
竹内謙さんは、2002年に日本初のインターネット新聞JANJANを創刊した。

朝日新聞の編集委員だった竹内謙さんが、
なぜ「広報メディアセンター」を作ったかというと、
「特定のマスコミに利益供与する税金の使い方がおかしい」という事と、
そもそも「役人に餌をもらうのはマスコミとしておかしい」というものだった。

竹内さんの有名な講演があるが、寺澤氏もパネリストとして参加したが、
「日本外国特派員協会」で、「記者クラブに関するシンポジウム」で
基調講演を行った。
~鮎には、養殖鮎と天然鮎があり、天然鮎の方が絶対に美味しい。
「記者クラブ」にいる者は養殖鮎だ。それでは絶対にダメだ!
餌が来るのを待っているだけではダメだ。
自分で取材をしてネタを取りに行かなければダメだ~と言われた。
自分が記者クラブ出身だという事もあっただろうが、
このままではダメだ、どんどん外に取材に行って、
政権や役所のスキャンダルをちゃんと見つけてくるような記者を
育てなければダメだとい思いで、改革を始めたのだ。

次に、2001年、作家の田中康夫氏が、長野県知事になり、
「脱記者クラブ宣言」を行った。
これは竹内氏の時より、もっと強烈で、
田中康夫氏の「脱記者クラブ」は、
~記者クラブは要らない、全部、市民に解放する、
表現者が来て取材しブログにでも何でも発表してくれ~というものだった。

しかし、このやり方は、他の自治体の関心は高かったが、
全国に波及はしなかった。
それは、有権者が、おかしな税金の使い方がされている、
「記者クラブ」の実態を知らないからだ。
一度、市民は、中央省庁でも、都庁でも良いが、
信じられない広さの部屋が、無料で、特定の新聞社TV局に提供されている、
「記者クラブ」を見学した方が良い。
あり得ない事だ!
「税金の使い方としておかしい」「記者クラブはおかしい!」という
有権者の「記者クラブ反対」の声が高まれば、
首長も、「次の選挙が危ない」と思って廃止を考えるだろう。

新聞TV局は、「記者クラブ」で利益を得ているので、
「記者クラブ問題」など絶対に報道しない!
過去の報道をみても「記者クラブをオープン化した」という話しか出てこない。
「記者クラブ」と警察、検察、政治家が、いかに癒着しているかなどという
報道は一切されない。


これは、総務省の「記者クラブ」の入口に貼ってあるもの。
寺澤有氏の電子書籍『記者クラブとは』の表紙にもなっている写真。
この『記者クラブとは』を読めば、
記者クラブと警察との癒着が良くわかる。
新聞記者TV局の新入社員の多くは、警察の「記者クラブ」に行く。
そうすると、〈警察官が取材の先生〉になるのである。


寺澤有著の『裁判所が考える報道の自由』は、
1999年に「記者クラブはおかしいじゃないか」と訴えた
初の裁判を起こした内容だ。
1990年代から「記者クラブはおかしい」と訴えてきた。
役所の県庁、市役所、特に県警の広報は、
「記者クラブ以外は取材を受けない」と平気で言う。
「(親睦団体なのに)記者クラブの許可を得ろ」などと言う。
1996年、週間文春 連載「警察と暴力団の癒着」でスクープを書き、
警察官が何人かクビになった。
その中の一つに、愛媛県警の警察官3人が、暴力団と組んで、
協力者(S)を使い、拳銃の押収を偽装し懲戒免職になった事件の
判決が言い渡された事件がある。
地元の記者クラブメディアは、この3名を極悪警察官のように報じた。
しかし、寺澤氏は、このような警察と暴力団の癒着は、組織的なもので、
常態化しており、3名は「トカゲの尻尾切り」にあったという裏事情を
理解していたので、この3名に取材を申し込み、
ただひとり、インタビューを取ることができた。

その3名の松山地裁の裁判の判決の「判決要旨」を、
裁判所にくれるよう求めたら、「記者クラブ以外には渡せない」と断られた。
裁判長が読み上げる判決は、全てを書き取ることはできないし、
固有名詞などは分からない。事実関係を正確に記事を書きたいからと、
願い出ているのになぜダメなのか?
松山地裁の総務課長は、前例がないからだと言う。
最高裁の担当者に電話をして抗議したりもした。
帰りの飛行機が出る直前にダメ元で再度、総務課長を電話で口説き、
総務課長は理解してくれ、地裁に要旨を取りに行ったが、
上から止められ、結局、判決要旨はもらうことができなかった。

そして、「記者クラブだけにしか判決要旨を渡さないのはおかしい」と訴え、
堀敏明弁護士、佃克彦弁護士についてもらい、東京地裁で裁判を起こした。
松山地裁が判決用紙をフリーランスに渡さないのは、
取材報道の自由を定めた憲法21条に違反するのではないか、
また、法の下の平等を定めた憲法14条に違反するのではないかと主張した。
しかし、2000年に出た判決は酷い内容だった。
東京地裁の判決では、役所のニュースリリース、取材対応というの、
便宜供与であり、役所の広報、有り体に言えば、
宣伝のためにやっている事だから、
宣伝にならないと判断した場合は断っても良い、というものだった。
また、「記者クラブ」の新聞、TV局とフリーランスに差をつけるのは、
〈速報性〉の違いがあるから、新聞TVを優先するのだと言った。
たしかに、新聞TVは、当日、翌日に報道するが、
週刊誌も翌週には記事が出るので、決して週刊誌も速報性という点でも
負けてはいない。
しかも、〈速報性〉があるから優先と言っても、
ただ判決要旨のコピーを一部渡すだけの事で、
負担がかかる事を要求している訳ではない。

当然、納得できないので、控訴し、
2001年、東京高裁判決が出たが、
東京地裁判決の輪をかけて酷い判決だった。
基本的には東京地裁の判決を踏襲しているが、
便宜供与する場合にあまりにも差別的なのは問題だとして、
記者クラブの記者とフリーランスの記者とを区別して、
フリーに判決要旨を渡さないのは〈差別的と言えるのか〉が焦点となった。
〈結論は差別的ではない〉という判決だった。
その理由は、記者やシャーナリストは試験も資格も必要ないので、
フリーの場合は何の保証がないが、新聞TVの社員の場合は保証があるから
判決要旨を渡すのであるという理屈だった。
身分が明確な新聞TVの記者なら全くの新人でも渡すが、
過去にその記者がどんな記事を書いてきたかという実績などは
一切考慮せず、渡さない。それで良いという判決だった。

1990年代に「記者クラブ不要論」が出てきて、
96年に竹内氏が「広報メディアセンター」を設立し、
2001年に田中康夫氏が「脱記者クラブ宣言」が出て、
記者クラブ不要の流れになっていたのに、その流れの中で、
あまりにも東京地裁判決も東京高裁判決も古すぎる。

そこで、最高裁に上告する。
最高裁もこれは酷いと思ったのだろう。この事件を2年間もやっていた。
最高裁は、通常、一瞬で棄却する。
1週間、1ヶ月もかけず、どんどん門前払いをする。

ジャーナリストというのは、国家から独立しているからこそ、
取材報道の自由が保証されているのに、
ジャーナリストが国家試験に合格した者がなるとしたら、
取材報道の自由などなくなるのは明らかだ。
ところが、東京高裁は、堂々と判決にそういう事を書いたのである。
最高裁も、これは不味いと思ったのだろう。

しかし、最高裁も、散々、考えた挙句、
明治からずっと続いている記者クラブ制度を
変えるのは面倒な事ではあるし、
東京高裁の判決のままで目を瞑ろうという事だろう、
結局、棄却してしまう。

そして、そのあと、ずっと、
記者クラブ関係の取材報道の自由の訴訟では、
東京地裁、東京高裁の判決が踏襲されている。
つまり、~役所役人、政治家は、取材対応の義務のないので、
応じたい時に応じ、資料はあげたい人にあげれば良い。
また、〈記者クラブにだけ取材対応する〉のは、
歴史がある新聞TVは信頼できる所で、その社員は身分保障はあるので、
それで良い~という事になってしまっている。
〈速報性の差〉いう点では、もうネットの時代になり、
ネットメディアができており、新聞社TV局もネット配信しているので、
完全に崩れている。
これは、本当に変えなければならないと思っている。

もう一点、
「内閣官房長官の記者会見」の話をせねばならない。
この件で、東京新聞の望月衣塑子が質問していると、
まともに答えてもらえないとか、質問するのをやめろとか、
ここから出て行けというように言われていて、
これが問題ではないかと言われている。

そもそも、フリーランスなどは、排除されているので、
あの場に出られない。
これは、民主党政権になって、記者会見がオープン化されたという風に
誤解している人もいるが、これは、一部オープン化されただけなのである。
それまで自民党政権がやっていたように、
一切フリーランスを大臣記者会見に入れないということはやめた。
それも、嫌々やめた。
2009年、鳩山内閣が成立するが、今でもYouTubeに動画が残っているが、
~私が政権を取ったらフリーランスも直ぐに入れる。
ぜひ会見に来てください~と言っていた。
しかし、自分たちが政権を取った途端に排除した。
民主党は、最初からウソツキだった。

フリーの記者たちは、~記者会見のオープン化する、
記者クラブの独占はおかしいので是正する~ という言質を
何度もとっていた。
~政権を取ったあと自民党と同じ事をしているのはおかしい~ と、
散々、追求された挙句、当時の外務省の岡田外務相や金融庁の亀井大臣が、
独自にオープン化し始め、他の省庁も仕方なくオープン化する事になる。
しかし、官房長官の会見だけは、ずっとオープン化しなかった。

民主党は、2009年 鳩山内閣以来、官房長官の会見はずっとオープン化せず、
2011年に菅直人内閣の枝野官房長官のときに初めて、
ちょっとオープン化した。
つまり、内閣官房長官の記者会見というのは、平日の午前午後の2回やる。
週10回やっている。
2011年に、一部オープン化し、フリーランスも出れるようになったのは、
そのうちの金曜日の午後の回だけなのである。10分の1だけだった。
しかも、フリーは、その都度前日に出席を伝えねばならなかった。
緊急の会見は、もちろん出られなかった。
にも関わらず、当時の新聞では、《内閣官房長官の会見オープン化》と
大きな見出しが出ている。新聞はこういう時だけ大きく伝える。

民主党政権では、その官房長官の会見一部オープン化の一年ほど前に、
鳩山内閣の時に、首相会見にフリーも出られるようになるが、
出られても、フリーや不味いことを聞きそうな海外メディアは、
司会者が〈質問させない〉〈指名しない〉という事をし始める。
結局、傍聴人のようになってしまう。

東京新聞の望月記者は、優遇されていると言える。
一応参加して、指名してもらって、質問もしている。
フリーは、参加もできない。
強く要求して参加できても、指されない。
今日撮影に来ているIWJの岩上さんなども、
首相会見に出てもずっと指されないでいたと思う。

昨年末から、「防衛大臣の記者会見オープン化問題」というのが出ている。
寺澤氏が、直接のきっかけとなった。
民主党政権で記者会見一部オープンを始めたが、
〈絶対に、記者クラブ以外のフリー、ネットメディア、海外メディアを入れない〉
としていたのが、〈宮内庁、防衛省、警察庁〉である。
昨年12月に寺澤氏は『海上自衛隊がイジメ自殺』という電子書籍を出した。
自衛隊と防衛省が、幹部自衛官のイジメで自殺していた事を隠蔽していた。
~イジメで自殺したのを過労死だといって誤魔化している、
上層部が隠蔽している、内部調査をしている ~ と、
公益通報制度を使い、内部告発が来たのである。
これを寺澤氏が聞きつけて電子書籍でスクープした。
新聞TVは、後追いし、イジメをしていた側の補給艦ときわの艦長などが更迭され、
懲戒処分を受けた。

この書籍を出すにあたり、直接 防衛大臣の会見に出て、
この問題の質問を追求しようと思い、まず、防衛省に電話した。
防衛省は、防衛省の会見は防衛省記者クラブが主催しているので、
防衛省記者クラブに申し込んで許可があればどうぞ、という反応だった。
防衛省記者クラブの幹事社は、〈前例がないのでお断り〉という事だった。
ならば、裁判を起こすので、裁判になれば幹事社が責任を過大に負う事にになる、
だからクラブ総会を開いて決めた方が良いとアドバイスした。
すると、防衛省記者クラブは、クラブ総会を開き、
結論は「寺澤氏に限り参加しても良い」という事になったという。
寺澤氏は「フリーランス全体が参加できるのでなければおかしい」
「コイツを断ると裁判沙汰になるから、コイツだけ入れてやれというのは、
趣旨が違う」と考えた。
三宅勝久氏や、林克明氏など、防衛省を取材しているジャーナリストにも
お願いして、防衛省記者クラブに防衛大臣の記者会見に参加申し込みを
してもらうなどした。
ツイッターでも書いたので、他のフリーの人も参加希望が増えた。
すると、防衛省は〈フリーは入れないことにした〉と言い始めたのである。
〈入れない〉というのは、〈物理的に入れない〉ということで、
セキュリティ上の問題があるので、
〈記者会見には来ても良いが、防衛省の建物の中に入れない〉と
「ごはん論法」のような事を言い出して今に至っている。

寺澤氏が防衛大臣に直接聞きたかったイジメで自殺があったという問題は、
新聞TVの記者が、何日か経って、防衛大臣に質問し、
防衛大臣が「それは今 調査中であります」と答えた。
取材をしてわかっている寺澤氏が直接聞くのが、一番良いのに、
〈また聞き〉のような記者が聞くのはおかしい。

記者クラブの新聞TVの人たちは、
「国民の知る権利」よりも、「自分たちの利権」が優先だ。
記者クラブで、〈楽して儲けたい〉という利権を追求しているようだ。
東京新聞の望月記者のことが問題になっているが、
どうも一般の人々は、記者クラブの問題を誤解しているようだ。
市民は、記者クラブの問題をどう思っているのかを
直接聞ける機会を儲けた。

記者クラブの問題を一緒にやっている、
三宅勝久さん、林克明さんの方から、話を伺いたいと思う。
三宅さんは、特に、元・山陽新聞の記者で、
まさに警察の記者クラブを回っていた人なので、
足りない事もあると思うので、三宅さんの方からお話を。〜〜


三宅勝久さんのお話
「ジャーナリストの三宅です。
まあ、記者クラブという問題は、日本が民主的な社会だという風に
大いなる勘違いをしている人が多いと思うんですけれども、
その大いなる幻想の上に、この社会があるわけで、
その一番、本質的な克服できていない問題の、
ある意味、分かり易いテーマ。

私が元記者クラブにいた経験から言うと、
いわゆる公務員ですね、総理大臣も大臣も、これは公務員な訳で、
ということは、公務員の一番大事な仕事というのは、
税金を預かっている、あるいは、公の仕事を託されていると。
その公務員にとって一番大事な仕事というのは、
〈説明をする〉ということであるはずだと思うんですね。
この制度設計からいえばですね。

その一つの方法として、記者会見という方法があって、
その前提として、報道の自由、あるいは、言論の自由、知る権利、
というものがある。
ところが、記者会見という、これはかなり重要な…(*補足 公務員の仕事で)
皆さん、殆どの国民、住民、市民の人たちというのは、
日々の仕事がある訳ですから、
毎日毎日、安倍首相の動向を追いかけるというような事はできない訳ですから、
それを仕事にしている記者なる職業があってですね。
それを通じて皆さん、日々、知るのだと。
公務員は、その知る権利の説明責任を果たしているんだという風に、
これは、日本以外の民主的な制度をとっている国では、
それが常識で、その上に立って、社会が動いているわけですけれども。

日本の場合は、説明をする側が、説明を受ける相手を選んでいる、と。
これが本質で、これで説明をした事になるんだろうか?と。
説明をする人が、〈あなたちょっと嫌な人だから出て行って下さい〉とかね、
〈あなたは可愛い人ですから、こちらへどうぞ〉という事を
堂々とやって、それをなんとなく皆んな受け入れている、
というのがこの社会の非常に奇妙なところでね。

だから、新聞TVの影響というのは、非常に大きいんですけれども、
そこで流れてくる情報というのは、説明する側が、〈情報操作〉をしている、
操作をしているという自覚もないかも知れませんけれども。
そこを克服しないとですね、まあ、なかなか日本は、
世界の中で相手にされない国のまま、ずっとこのまま行くであろうと。

はっきり言って、この記者クラブの問題が、
例えば、官房長官の記者会見が話題になっていますけれども、
あの記者会見に、一応、記者という事を職業にしているという事を条件にして、
自由に入れるようにして、色んな人が質問できるようにすれば、
まあ、安倍政権は、ここまでズルズルと居る事は、あり得ないわけなんです。

だから、非常に簡単な方法で、デモに出て逮捕されるリスクもないし、
棍棒で殴られるリスクもないし、ゴム弾で撃たれるリスクもないまま、
時給を1500円にできる、
(笑)そういう方法があるんだけども、
まだなかなか、そういう風に、気づいていない。

さすがに、そういう事をやっていると、
公務員に選ばれた人たち、
…なんか、得意になっている絶望的な人達というのは、
本当にどうしようもないんですけれども。
そんな事をやっているうちに、新聞記者の人達のレベルも
非常に落ちてきてですね。もうそういうものを誰も読まなくなってきている。
読書の好奇心をもう繋ぎとめられなくなってきている。
取材する力もない。
で、俺は面白い仕事したいな、という人達は、
どんどん会社を辞めて行ってしまっているというわけなんですね。
もう、スカスカになっている。

なので、私は、いま、新聞が…
私は、新聞の労働者の人たちもいるんで、
潰れるとはなかなか言いたくないんですけれども、
このままだったら、潰れていくわけです。

でも、今、できる、一番面白いテーマは、
まさにこの記者クラブの話を、中からバンバン書けば良いわけなんです。
これほど、面白いテーマはないし、どんなヘボな会社であっても
自分たちの日々やっていることを、そのまま書けば良いわけですから。
これは絶対 売れるぞ!と。
これは誰が先にやるかという話かなという風に思いますね。」


林克明さんのお話
「どうも、こんにちは。フリージャーナリストの林と申します。
まあ、短く自分の意見を言わせてもらうと、
結論から言うと、やっぱり〈記者クラブは要らない〉
存続してもいいとすれば、
前 田中康夫元長野県知事がやった部屋がありますけど、
まあ、行ったことはありますけど、
確かね、あれ、ガラス張りにしようという意図でやったんだけれど、
本当に建物自体、部屋自体がガラスなんですよ。
外からも見える、みたいな感じで。
正式な名前は忘れましたけれども、
やるとしたら、アレしかないなと思います。

で、本当に記者クラブのおかけで、簡単に言っちゃうと、
この間の政権のやりたい放題が通っているという事は、
もう、はっきりしていると思いますね。
もし、ああいう所に、三宅さんとか、寺澤さんとか、
色んなこの中にも色々いますけれども、林とかが行って、
アレ?これどうなんですか?と聞いたら、
それがもし、一部でも流れちゃったりしたら、
もう全然、世の中の空気が変わると思うんですよ。
もっと、色んなところで優れた人とか、鋭い質問する人なんか一杯いるので。
これどうしようもないので、止めるしかない!というのが、結論ですね。

昔は、私は保守的な人間で、今あるものは、そのまま存続して、
ちょっとでも改革して、良い記者クラブにすれば
良いんじゃないかなっていうような考えもあったんですよ。
その後、自分も年をとり、自分も色んな事を取材し、色んな事を経験していくと、
それはもう全く通用しない。
通用してたら、一部でも成功して改革されていたのに、
良い記者クラブというのは無い、と思うので、
私は、なんとかして止める方向になってほしいなと思います。

そのためには、一般の人が、メディア以外の人が、
実態を知らないといけないって事で、今日のような企画で、
記者クラブというのが、どういう成り立ちで、どういう人がいて、
それぞれの官庁とどういう関係があって、
日々のルーチンワークがどうなっているかという事を、
どんどん知ってもらう事が一番じゃないかなと思います。

さっき、寺澤さんがこの部屋の2倍どころじゃないですよ!
というような表現をしてましたけれども、そんなもんじゃなくって、
この中で実際に記者クラブの中に入った事がある人もいると思いますけれど、
霞が関の一等地で、この4倍とか5倍とかあるの、普通ですよね。
多分、家賃だけで、記者クラブだけでね、中央官庁とか、
まあ、地方にもあるわけだから、7億とか8億とか、
高かった時期だと、下手したら10億円くらい家賃でいっちゃうような所を
タダでもっている、と。いくつもあるじゃないですか。
15とか16とか。地方にもあるから。
そういう風にお金に換算しただけでもイメージが掴めるんじゃないかなと
思いました。」







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