米三沢基地司令官「非常に遺憾」
ロイター 共同通信
米軍三沢基地(青森県三沢市)のクリストファー・ストルービ司令官は
20日、同基地所属のF16戦闘機が、
燃料タンクを同県の小川原湖に投棄した問題で、
誤って取り付けられた旧式の部品が
破損しエンジンが出火したことが原因だったことについて
「非常に遺憾だ」と陳謝した。基地内で報道陣に語った。
同時に「離陸直後にF16戦闘機のエンジンに異常が見つかり、
飛行を続けるためには機体を軽くする必要があった」と述べ、
緊急的な措置だったと強調した。
同司令官は、エンジンのタービンの周囲に取り付けられた部品が
旧式だったことに関し
「書類整理や整備環境が適切でなかった」と説明した。
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事故を目撃した漁師らが、
紙一重で人的被害を免れた状況を証言しました。
東北町の山田正彦さん(52)がシジミ漁をしていると、
上空から爆音とともに、
何かが落ちてきて水柱が高くあがりました。
場所は、湖の南岸から約500メートル離れた氷上。
付近には10隻ほどの漁船がシジミ漁をしており、
水柱から最も近い漁船は約200メートルでした。
落下地点に近寄ると氷に直径約10メートルの穴が開いていました。
氷上には迷彩柄の部品が点在。
山田さんは、「鼻が曲がるぐらい強烈なオイルの臭いがした。
氷の下には七色の油がプワーと浮いていた。
後で現場に案内した米軍から『触るな』と言われた。
化学物質が入っているからではないか」と振り返ります。
「この時期のシジミは高値で売れる。
部品落下なんて冗談じゃない」と
山田さんは強く憤りを語りました。
落下した2本のタンクのうち1本は行方が分かっていません。
同日開いた臨時理事会では、
米軍の現場検証や部品回収が終わるまで、
すべての漁を休むことも決定しました。
小川原湖の漁師は約400人。
シジミ漁だけで約250人が携わっています。
シジミ、ワカサギ、シラウオ、ウナギの漁獲量は
全国トップクラスだといいます。
沖縄県をはじめ、日本各地で米軍機や自衛隊機の部品落下や
墜落事故が起きているなかでの事故であり、
住民の不安はとても大きい。
F16を三沢基地から撤去すべきです。
部品を投棄したF16戦闘機が所属する米軍三沢基地から
北に約30キロの地点には、
使用済み核燃料を再処理する六ケ所再処理工場があります。
米軍三沢基地のF16戦闘機が燃料タンクを小川原湖に投棄した事故で、
米軍と防衛省が地元消防などに直接通報していなかった。
地元消防は、漁協からの電話で間接的に事故を知った。
事故が起きたのは午前8時40分ごろ。
防衛省によると、午前9時20分ごろに青森県に連絡。
青森県から東北町にファクスで連絡がきたのは
午前9時40分ごろでした。
事故発生から1時間もたって間接的に情報が入ったかたちです。